2015/05/21

 尾ビレの欠損について

 

2015年4月29日の釣行記「ラベンダーママ」に出てくるアマゴの画像ですが、尾ビレが欠損しています。釣れたのは文中にあるように飛騨白川の支流の赤川です。ここで、尾ビレがカットされているようなアマゴが釣れるとは思っていなかったので、ちょっとした衝撃でした。

で、この尾ビレの上部がカットされているような渓流魚について少々調べてみました。

過去、釣った魚の写真を見直すと、イワナがほとんどですけど、尾ビレが欠損した個体を釣っています。イワナがほとんどだというのは、釣りに行った場所がイワナの生息の割合が多い谷だったからでしょう。

何枚かの尾ビレの欠損の画像を集めて、とある研究機関に、この尾ビレの欠損について研究員の方のご意見を伺いました。渓流魚の生息数や個体の体長、重さやナニやらカニやら、渓流魚以外に生息する生物についての調査とか行っているんで、ひょっとしたら、欠損について知っている?もしくは、専門的な立場から、これらの画像についてのご意見が伺えるかもしれない・・・と思ったからです。

尾ビレの欠損した画像を集めていくうちに、これは秋に産卵床を掘った時に出来たであろう傷や欠損だなと、思いました。で、釣れた日付を見ればだいたい、4月.5月.6月あたりで、8月9月というのは希です。8月、9月ともなると、欠損した部分や、傷ついた部分も再生、治癒して元に戻っているから8月、9月に釣れた魚に、大きな傷が無いので釣っても分からなかったのでしょう。

かつて長良川本流でシラメ釣りをしてた頃、成魚放流されたシラメを釣って、尾がボロいのも、ご愛敬ってのでしたけど、それが5月、6月のマダラやモンカゲの季節にプリプリに太ったヤツを釣った時に、尾ビレが再生した魚体を見ることもあり、意外に早く再生するんだな。と思った次第。だからよく観察すれば、尾ビレの傷跡が見えるイワナもいると思います。

そんな事をしている時に、掲示板に四升様より、「尾ビレの上部の欠損は産卵床を掘った時にできた傷です。産卵床を掘るとき、上部の方を使うから、あのような欠損が出来るのです」と教えていただきました。ありがとうございました。そうじゃないか?と思っていたところで確信が持てて、ありがたかったです。

しかし、そればかりとも言えない傷を持つ魚もいる事も確かな事で、過去の8月に釣れたイワナは尾が欠損してました。9月に小枝谷で釣ったチビイワナの尾はボロボロでした。そしてあのラベンダー・ママのアマゴの欠損の具合は不自然さをぬぐえません。

待つこと数日間。ひよっとして返信が来ないかもしれない・・・とか思っていたら、待望の返信が来ました。送った画像についてのコメントがあり、自分が考えていたのと同じでした。

ただやはり、産卵床を掘った時に上部に傷や欠損が出来るけど、そこだけの傷跡というのは無く、下部にも傷や欠損ができるし、尾もギザギザになったりボロくなったりするので、他の部分に傷が無く、上部だけに傷があるのは不自然です。という答えでした。それが、人為的によるものか、奇跡的に上部だけにハサミでカットされたような欠損が出来るのかは、証拠がないのでわからない。という事で、まぁ、研究者としては、推測や憶測で判断は出来ないでしょうね。欠損部分が大きくて、他の部分の傷が小さいと他の部分が再生終えて、大きく欠損した部分がまだ再生途中だとすれば、欠損部分が切られたように見れるかもしれないですが、それでも、欠損部分に再生途中だという感じが出ると思うので、最近、何かによって欠損したと見えるような感じにはならないですね。

欠損部分はだいたい半年で再生するとの事です。ただ、あまり欠損部分が大きいとか、尾に近い部分(ウチワでいうなら持ち手に近いところ)が欠損すると、再生したときに、元のきれいな二等辺三角形にはならず、不等辺三角形になってしまうらしいです。そういえば、3年ほど前に種子島トムさんと切立川へ行き、トムさんが釣った24pのアマゴの尾は上部が水平で、なんか変な尾をしていたけど、あれは、過去に理由は何にしても、大きな欠損があって、元に戻らなかった個体という事だったのかもしれないですね。

で、そういった研究機関や研究者は決して尾の上部というか、大切な尾ビレには切れ込みを入れたりして、標識魚にすることは無いそうです。ヒレをカットして標識魚とするのは、胸ヒレとか尻ヒレだそうです。ちなみに、アブラヒレは何の役なのかわからないけど、このアブラヒレはカットすると再生してこないとの事です。

返信が届くまで、ネット検索で、尾ヒレがカットされた画像とか記事を探しました。いくつか見つけることが出来ました。その多くが、上部の欠損とともに下部にも傷や欠損があって、これは産卵行動によるものだろうな・・・ってのでしたけど、不自然にきれいだ。ってのも2.3件見つけました。記事の作者というか釣り人ですけど、やはり記事の中で、誰かが、自分が釣ったという証のために、カットしてリリースしているに違いない。と書いています。

研究者さんのコメントでは、他人に自分が釣ったという証を見せたいと思うのであれば、カットしてリリースなどせずキープすると思います。との事でしたけど、世の中、おかしな趣味を持つお方もいるので、一概には言えないとも思いますが・・・それも一理ありますね。

産卵床を掘るために尾ビレが傷ついても半年くらいで元に戻るとすると、夏には元通りになっているのに、8月.9月に尾ビレが欠損した個体や傷ついた個体があるのは?それにいつては、どうなんでしょうか?大雨や増水によってイワナが移動を開始し、つらい行軍をして、尾を酷使して傷ついたとも考えられます。大雨の後、水が流れる林道を遡上するイワナを見たことがあります。イワナってのはわけがわからん事もしますね。イワナのボーとした目は、あれは遠くを見ているんじゃ。空の方を見てるんじゃって古老に聞いたことがあります。ここでいう空の方ってのは、上流というか上の方っていう意味です。水が出ると昇りたくなってしまうでしょうな。で、尾ビレがぼろくなる。っていう憶測推測ですけど・・・

このイワナを釣った時の日記には、大水が出て谷が埋まったみたいだ。って書いてあったので、たぶんこの尾は、遡上した時に酷使したのか、他の理由によるもので、産卵床を掘ったというのは考えられないですね。8月だったし・・・

 

 

この個体が成熟雌だとして昨秋に産卵行動をしたとすると、上部の欠損もその時によるもので、5月になって白い部分が再生してきいてる。とも言えます。あくまでも推測ですけど。とは研究者様の見解です。

 

欠損部分が白くなって再生途中に見えますが、光の加減です。他の写真では、白く写っていませんでした。

この個体も昨秋に産卵行動をしたときにできた欠損だとすると、8月には再生しているはずなので、不自然です。とはコメントです。

 

撮した当時はそんな事も思わなかったので尾ビレを正確に撮影していないので、なんとも言えないですけど、他の部分と比べてもきれいに切れている様な感じを受けます。コメントはなんとも言えないそうです。

Bの写真と同じ谷です。2週間後で釣れた場所は違います。同じ魚体?とも思えないですけど・・・Bと同じような感じです。

 

小さい痩せたイワナです。尾がぼろいです。これも7月半ばですから、産卵によって出来た傷も、再生している。もしくは再生完了に近くないとおかしいですが、つい最近に傷ついたような感じです。

未成熟魚に見えます。産卵による傷ではないと思われますが、他の原因はこれだけでは分かりかねます。とのコメントでした。

 

アヒル倶楽部のお友達のnojiさんが今年の5月に釣ったアマゴです。画像をお借りしました。ありがとうございました。上部の欠損と下部の欠損が見えます。上部の傷口が白くなってきていますので再生しているのでしょう。このアマゴは産卵行動をした雌アマゴという確率が高いですね。

あと、ネットで検索した画像や記事ですけど、著作権とかあるのでここには掲載しませんが、上部に欠損があり、そこは再生した跡になっていて、さらに下部に同じ大きさの欠損があるっていうイワナを見ました。これは人為的だと思います。冒頭の赤川のアマゴのようなきれいな欠損ってのもありました。あとは、たぶん昨秋の産卵の時の欠損だと思われました。

 

さて・・・

ジャパン・テール・カット・クラブという渓流魚の尾をカットする秘密結社は存在しないと思われます。ってあたりまえか!これはアヒル倶楽部HPのネタ話なんで・・・ ただ、グレーゾーンのお魚もいるみたいなんで、これからは、もっとよく尾を観察しようと思います。たとえば、こりゃ、誰かがやったに違いないって思いこんだ釣り人が、マネをしているとか?まぁ、これもネタ話なんで、マジに受け取らないようにね。

人為的にカットされたと思われる欠損もよく観察すれば答えが見つかるかもしれないし、nojiさんのアマゴのようなのが釣れれば、昨年の秋にこいつは産卵床を掘って、口開いて気張って卵を産んだんだって思えば、釣れた魚の見方も変わると思いますので、皆様も、釣れたお魚の尾ヒレをよく観察されれたらどうでしょうか?っていうことで、終わりにします。

 

長のおつきあいありがとうございました。