九頭竜の久沢は苦沢?だった

 

8月14日(火) 事務局長と坪さんは、九頭竜ダムに流れ込んでいる支流の一つ、久沢川に行く。盆休みどこへ行っても、人だらけだし、おまけにこのカラカラ天気で、超渇水だから、期待できないが、それでも数日ある休みをゴロゴロして過ごすのも、つまらない。

 事務局長は、「そうだ、久沢へいってみよう」と思いつく。坪サンが、久沢の奥の谷に自生ワサビがあるらしいとの情報を持って来ていたよ。ついでにその谷の発見と調査をしよう。彼に聞けば、「行く」 との事。それで、久沢に行くことにした。もう一つに、九頭竜ダムの南から流れ込む谷に、赤い岩魚がいるらしい。これは故山本素石氏の著書に書いてあったと思うが、ワサビ自生の谷にその岩魚がいたら会いたいものだ。とも思っていたから。(その著書は山本鱒師の蔵書であったと思うが、現在彼が調べています。)

 が、急に坪サンにトラブル発生。なんでもご近所に葬式が出来てしまい、前日に変更してくれる?と言うが、事務局長にも13日に用事があるので「ダメ」 の一言。

 しかし、行きたい彼は、アヒル倶楽部の掟を忠実に守り、奥様を説得し、代わりに葬式の手伝いに行ってもらい、14日の久沢釣行に行くことにした。おぉ、釣師の鏡だ。

 8月14日午前5時に事務局を出発。本日は、坪さんの奥様所有のお車。「エスクードというのは、いい車だよ」 と呪文をかけて説得購入。これで、坪さんは自家用車と、釣り用の車ができたわけですよ。おぉ、釣師の鏡。

 そのエスクードは順調に走り、午前6時半には白鳥のコンビニに到着。ここでアルツより着信があって、これが、また事務局長を困らせるわけだが、それは次の釣行記で。

朝食を買っていざ、久沢へ。九頭竜ダムの夢の吊り橋を渡り、右折。その後、湖畔道を延々と走る。やっぱり遠いよ。夢の吊り橋より約30分強で、やっと久沢のバックウォーターに到着。事務局長は約10年ぶり。坪サンは初めて。10年ぶりに見る久沢川は、みるも無惨な川になっていた。超渇水で、水がないのもあるけど、川底が埋まってしまい小さな流れになっていた。ポイントも無く、ダラダラと続くジャリの川だ。赤茶けた石が、よけいに暑さを感じさせる。

 バックウォーターより1qくらい上流で久沢川は西谷と東谷に分かれる。東谷に行く。ここもひどい。昔の面影は全くない。やがて林道は途中で行き止まり。もっと先まであるはず。道は続いているが、草ボウボウの荒れ放題。四駆のエスクードでもちょっとね。結局、奥にある谷の調査は出来なかったし、この荒れようでは壊滅しているであろう。

 次に西谷に入る。西谷の方が東に比べてやや大きい。昔は深くて、暗い、男性的な谷だったげと、三年前の豪雨で、土石流が来たらしく、途中にある堰堤が破壊されていたのにはビックリした。それによって、川は壊滅し、記憶の中の谷は、まったく別の谷になっていた。それでも一応竿を出す事にした。釣りになりそうな区間を選んで入る。クモの巣がひどいから、人は入っていないようだ。1匹、稚魚が#16のアントに出たし、逃げるチビ介も見たから、なんとか細々と生息はしているようだ。ほんのしばらく釣り、車に戻る。この林道を最終地点まで詰めて、その奥のいくつかの谷で、ワサビを捜そうか?という事にして林道を詰めるが、これまた東谷と同様で、過去に行った最終地点の随分手前で林道は行き止まり。その後は徒歩によることになる。10年前はこの地点でも結構な大きさの川だったのに、ここで見る西谷は、ウェーダーも要らないほど。この先も行ってもムダと判断して戻ることにする。これで一応、西と東の各支流は一通り見た。その中で、一番崩壊が少ないと思われた旭谷を選んで入ることにする。何とか、1匹でも岩魚を釣り、赤い岩魚の伝説を見てみたい。ここの岩魚が何系なのか見てみたい。時刻はすでに午前10時。気温はグングンあがっている。早朝うるさかったアブもこの暑さで、あまり寄ってこない。うれしいようなこの暑さ。メッシュベストだがメッシュでない場所はすでにベタベタ。旭谷は堰堤が多い谷で、堰堤の効果で、壊滅から少しは免れている。入ってすぐに、20p弱の魚が足元から走った。「失敗だ」 しかし、魚が生息していることは解った。やる気が出る。2番目の堰堤は古く、最初に作られた堰堤だ。その手前で、ここしか無いというポイント。スー と、やはり20p程度のがフライに近づいたが、口を使うまでにはいたらず失敗。事務局長には見えなかったが、反対側で見ていた坪サンがそう言う。ゆっくり帰ったらしいので、#12のウエットを少し沈めて流すが、それまでだった。この堰堤は高く、巻くのに苦労する。堰堤の上は伏流して少しの間水がなかった。堰堤群を作るために敷設された林道はひどいものだった。その林道を使ってさらに上流へ進む。やっと渓相が釣り場らしくなったから(それでもひどいが)旭谷に降りる。降りてすぐに坪サンが 「あー」 と声を出した。聞けば、岩魚がエルクヘアーにフラフラと寄ってきて、パクリと食べたが、早アワセをしてしまい、フライはすっぽ抜けたという事だ。大きさはやはり20p弱らしい。残念だが岩魚がいることは解った。クモの巣を払いながら、期待は高まる。しかし、魚影はそれっきり。国土地理院の地図で見ると上流100メートルで、左右に分かれている。林道は左に付いているから右の谷は、少しは期待持てるかも? と思ったが甘かった。右谷は崩れて伏流していた。だんだん谷は細くなり、暑さも拍車をかけて、これ以上は辛くなる。缶ビールがチラチラする。おぉ、クーラーボックスにはアサヒ本生が待っているよ。「早く、飲んでー」 という声が、下流から聞こえる。缶ビールに呼ばれては、戻らねばなるまい。坪サン、脱出だよ。今日はよくがんばりました。帰りは恐ろしいような林道を注意して車に戻る。缶ビール子ちゃん、会いたかったよ。アブもどうでもいいよ。刺すなら刺せよ。缶ビール子ちゃん今開けるからね。プシュー。ゴクゴク、うめーぞ。ひといきついて、缶ビール飲みながら考えた。あの岩魚達、可哀想だな。本当に可哀想だよな。

 これで九頭竜を脱出。当初の目的は達成できず。不満が残るがしかたなし。あぁ、来なければ良かったな。10年前のあの記憶のままにしておけば良かった。昔、好きだった女に偶然会ったら、ババアになったいたようなもんですよ。わかるかな。

 その後、お昼に白鳥で、例のシノワの激辛ラーメンを坪サン体験。やっぱりこれは辛いらしい。辛いがウマイ。このまま帰るかと思ったが、今、帰宅すると葬式の真っ最中だから困る。と坪さんが言うので、牛道川の源流へ行くことにした。久沢のひどい谷を見てきたばかりの2人にとってはまさに、これぞ源流、これぞ思い描いていた、夏の釣り。でありますが、釣果なし。走る魚は多く見るが、何してもダメ。時間が悪いのか、どうも食い気がないように見える。よく言う「盆隠れ」状態。魚が釣れないことはない谷だから、ここで釣れなければ、日が悪いという目安にしている事務局長。それでも釣るには、足で釣るしかない。魚のなかには、変わり者もいて、つきあいのいいヤツもいるから、そいつに当たるまで釣り歩く。夏ヤマメ一里1匹の世界。4qもやる元気はないから、午後3時半に終了。坪サンがイボカエルを釣っただけで、ボーズでした。帰路は渋滞したけど、アヒル倶楽部専用裏道コースを使って午後7時に事務局に到着。缶ビールで反省会をして解散しました。